もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

  • 感想

素晴らしい本でした。買ってよかった。
経験がない人に1番必要なのは具体例であって、
マネジメントの手順が具体的に書いてある本書はとても参考になると思います。
そして物語自体が面白いので一気に読めるのも良いです。女の子も可愛い。
「V字回復の経営」をもっと噛み砕いたというかマイルドにした感じ。
役者が揃いすぎだったり、成果が順調に出すぎなところもありますが、そこはご愛嬌でしょう。


・・・そんなことよりも。
そんなことよりも、物語の終盤にひどくショックをうけました。
軽いストーリーだと思って読んでいたのに。
ハッピーエンドにしてくれー!悲しすぎる・・・

  • まとめ

・マネジャーに必要な先天性は「真摯さ」
・一流のボスとは、一流の仕事を要求し、自らにも要求する。基準を高く定め、それを守ることを期待する。何が正しいかだけ考え、誰が正しいかを考えない。
・企業の目的、使命を定義する出発点は「顧客」のみ。社名や定款や設立趣意書ではない
・顧客が求めているものは何か?キャデラックは輸送手段だけでなくステータス。競合はダイヤモンドやミンクのコート
・部員も顧客。求めているものは感動!
・定義と目標が決まったら、顧客から始まるマーケティングイノベーション
マーケティングとは顧客の心を開き、顧客の考え、要望を理解すること。必要な資質は聞き上手。
・マネジャーに必要な資質は業務に必要な資質の見極めと、その資質を持った人材の適材配置
・仕事は事細かには指定しない。任せる
・現場にはマネジメントの煩わしさを負担させない。分業?
・疑問、意見ははっきり言う
・働きがいは、生産的な仕事、フィードバック、継続学習(改善)が必要
マーケティングの次はマネジメントの組織化
・専門家の通訳もマネジャーの仕事。マネジャーは専門家の道具、ガイド
・人を活かす!
・強みを見る。活かす方法を考える
消費者運動マーケティングの恥。魅力がない証拠
・試合はでるけど練習はでない。その違いは?競争、結果、責任→チーム制
・新しいシステムを受け入れる準備はできているか?
・自己目標管理。部員たち自身に目標を達成する練習を決めさせる。やりがい⇔責任、生産的な仕事
・マネジメントの次は革新的な成長。イノベーションイノベーションの尺度は外の世界への影響
・社会の問題に貢献する←組織=野球部の強みを活かして→貢献は自分に返ってくる
イノベーションの一歩は陳腐化したものを計画的、体系的に捨てること。昨日を捨てて、資源に空きを
・強みを活かし、生産的なものにすることがマネジメントの正当性
・トップマネジメントは各々の担当分野においてのみ決定権を持ち、担当以外は意思決定しない。仲良くする必要はないが、けなしあってはならない。
・規模の不適切さはトップマネジメントが直面する最も困難な問題。規模は戦略に影響を及ぼし、戦略も規模に影響を及ぼす
・具体的な戦略を決める前に、集中の目標(何に集中して成績向上を目指すのか)と、市場地位の目標を決める
→攻撃のポイントをボール球の見極めに絞る
・成果のために働かないとだめ。管理の技能ではなく、成果や業績で評価しないといけない。
・「人事」は成果に応える最も効果的な手段

・組織の定義づけ。ソニーとは何か?ソニーの事業とは何か?何であるべきなのか?
・顧客がソニー製品に求めているものは?利便性、ステータス、ワクワク、感動…
・成果とは百発百中ではない。失敗しない人は事なかれ主義で無難なことしかしていない。成果とは打率であり、アイデアの良し悪しを判断するのはマネジャーの仕事ではない
・組織には最小規模、最大規模それぞれの限界がある。市場において目指すべきは最大ではなく最適